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2005年4月29日 (金)

「稼ぐ」と「SCSE」

京都新聞より
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005042800266&genre=C2&area=O10
抜粋「JR西日本は大阪支社長が本年度の方針の中で『稼ぐ』を第一の目標としている」

JR西日本の事故ですが、報道を見ると、一部に運転手の責任を問う声もあるようです。しかし、私は運転手にも責任はあるとは思いますが、本質的な部分、原因はJR西日本の体質そのものにあると思います。
この体質ことが106人の犠牲者を出したと思います
私はHPでも書いています通り、東京ディズニーランドで働いていたことがあります。
ディズニーランドも、混雑を防ぐため、アトラクションの効率的乗車を求められます。カリブの海賊ですと、42秒間
以内に、20人(船の定員)を乗せることが要求されます。これは実際にはなかなかしんどいです。特に待ち時間60~90分待ちの場合、朝から晩までフル乗車をしなければなりません。

しかし、これを追求するといっても、安全を無視することはありません。
ディズニーランドでは、まず基本的な教育として「SCSE」の徹底を求められます。これはアルバイトも含めて全員が対象です。
SCSEとは、SAFETY(安全性)、COURTESY(礼儀正しさ)、SHOW(ショー)、EFFICIENCY(効率)の頭文字をとったものです。
参考:東京ディズニーリゾートのHP
これは4つの遵守はもとより、更に優先度合いが決まっており、S、C、S、Eの順に行動する必要があります。
最優先は「S」 安全の確保です。これはどんなに混んでいても、どんなに運行が遅れていても、安全性を最優先するものです。安全の確保はキャストそれぞれに権限があり、キャストの意志でアトラクション(乗り物)の一時ストップなどが実行できます。私も何十回とカリブの海賊の船を一時停止させています。しかし、それが責められるという事は一度もありませんでした。
そして「E」効率。これは優先順位としては最後となります。Eはすなわち「稼ぐ」と同じ意味を持ちます(特に私がキャストの頃は、チケット制度だったため)
しかし、「稼ぐ」ために、安全性を無視・軽視することは許されません。これが、私たちキャストの当然の認識でいました。

しかし、JR西日本では、それが違っていたようですね。本来、公共交通機関は、安全性が最優先されるものだと思います。
なのにJR西日本では、最優先事項を「稼ぐ」としています。これは、人の命を預かるビジネスとしては、最低最悪な考え方だと思います。とても信じられないというのは、率直な印象です。
しかも、今期の決算では、過去最高益というのも、かなり笑えないブラックユーモアです。
おそらく、この最高益は、多くの安全性を犠牲にして稼いだものだと思われます。今回の事故が、本当に氷山の一角だったのかもしれません。
私は、今回の事故の最大の原因はJR西日本の組織と経営者にあると考えます。

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